ポスティングは効果ない?反響をアップさせるための7つの方法

「ポスティングを検討しているけど、チラシを配って本当に効果が出るの?」
たしかに、Web広告やSNSでの集客が当たり前になった今、「紙のチラシを配る」というアナログな集客手法であるポスティングの効果について、懐疑的になってしまうのも無理はありません。
ポスティングの平均反響率は、およそ0.01~0.3%だと言われています。これは、10,000枚のチラシを配ったときにおよそ1~30件の反応を得られる計算になります。
この数値を、まずはポスティング効果の目標に据えてみるとよいかもしれません。
では、ポスティングを行った結果、平均に届かない、「思っていたより反響が無かった」という場合には、どんな原因が考えられるのでしょうか。
この記事では、ポスティングで効果が出ない原因、ポスティング効果を高める7つのポイントを中心に解説を行っていきたいと思います。
これからポスティングの導入を検討している人、すでにポスティングを実行したが反応が芳しくなかった人、必見の内容となっています。 ぜひ最後までお読みください!
ポスティングで効果の出ない原因とは
ポスティング効果があまり無かった場合、考えられる原因は以下の4つです。

「全然効果が無かったな」で終わりにしてしまうのではなく、原因を分析し、改善できる点はないか考えるのが大切です。
チラシのターゲット・配布エリアが適切ではない
ポスティングをする前に、あなたのビジネスのターゲットになる人を明確にイメージして、そのターゲットが多く住んでいるエリアにチラシを配るのが、ポスティングで効果を出すためのセオリーです。
ターゲット・配布エリアの方向性を間違えていると、本来届いてほしい人の元へチラシが届かず、思うような効果を得られなくなってしまいます。
たとえば学習塾の生徒募集のチラシを、単身者や高齢者の多いエリアに配ったとしても問い合わせにつながる可能性は低いでしょう。
ただやみくもにチラシを配るのではなく、ターゲット・配布エリアを慎重に見極めることが大切です。
ポスティングを1回きりでやめてしまっている
1回のポスティングの反響は、およそ0.01~0.3パーセントと言われています。そのため、ポスティングで一定の効果を得るためには定期的に配布を行うことが大切です。
最初のポスティングの結果だけを見て「効果が無いからもうやめよう」と判断するお客様は多いのですが、重大な機会損失になってしまっています。
前回のポスティングでの課題をふまえ、継続的にポスティングを行うことで、じわじわと効果を実感できるようになるでしょう。
チラシのデザインに読みたくなる工夫がない
チラシが無事に届いたとしても、そのチラシを確実に読んでもらえるとは限りません。チラシ自体に読んでみたくなるような工夫がない場合、効果はありません。
チラシを受け取った人が内容を判断するまでの時間は3~5秒と言われています。
ありきたりなデザインや、何を訴求したいのか分かりづらいチラシだと、読んでもらえる可能性は低くなってしまいます。
特に以下のようなチラシは、配布する前に修正を加えた方がいいでしょう。
- 商品・サービスの特長を伝えるキャッチコピーが無い
- 写真やイラストが無く、文字ばかりで読みづらい
- お店の地図や連絡先が目立たず、読み手が行動に移しづらい
「自分が読み手だった場合に、このチラシを読みたいか」という視点で、今一度チラシの内容を見返してみてください。
品質の悪いポスティング業者に依頼してしまった
初めてのポスティングの場合だと、専門の業者に任せきりにしてしまう人も少なくありません。しかし、数あるポスティング業者の中には品質のよくない業者も存在しており、作業を任せきりにしてもよいのかどうか、見極める目が必要になります。
品質のよくない業者とは、たとえば以下のような傾向がみられます。
- 相場よりかなり安くポスティングを請け負っている
- 配布スタッフの管理体制が不明瞭
- クレーム時の対応が不明確
ポスティングの依頼前に、これらの点について確認しておくようにしましょう。
関連コンテンツ:ポスティング業者選びで失敗しない!優良業者の見分け方4つ
ポスティングの反響を高める7つのポイント
ここからは、ポスティングの反響を高めるポイントを7つご紹介します。

チラシを受け取ってほしいターゲット像を決める
まずはチラシを受け取ってほしいターゲット像の深堀りを行います。ターゲット像が定まっていると、チラシのデザインや配布エリアも明確になります。
チラシのターゲットというと、どんなものを思い浮かべますか?
「働いている20~30代の女性」
「一人暮らしをしている60代の男女」
「40代の、中学生の子供がいる夫婦」
これらはいずれもターゲット区分としては正しいのですが、これらのターゲットに向けてチラシをデザインするには、より詳細な情報があった方がよいでしょう。
大まかな年代・性別といった要素以外に、個人の顧客像が見えてくるくらいまで情報設定することを、マーケティング業界では「ペルソナ設定」といいます。

ペルソナ設定で決めておいた方がいい項目には、以下のようなものがあります。
設定しておくとよい項目 | 詳細 |
---|---|
個人のプロフィール | 氏名・年齢・性別・居住地・職業・収入・起床時間/就寝時間・よく使うSNSなど |
ライフスタイル | 趣味・休日の過ごし方・よく行くお店・よく読む雑誌・好きな食べ物・流行への感度など |
個人の価値観 | 性格・お金の使い方・商品/サービスを選ぶ基準など |
抱えている悩みとニーズ | (顧客が)抱えている悩み・悩みの解決方法・商品/サービス購入にあたっての懸念事項・商品認知プロセスなど |
これらの情報を事前に決めておくことで、その後のチラシデザインの方向性やキャッチコピーの文言などが、かなり作りやすくなるでしょう。
「こんなにターゲットを絞り込んじゃうと、特定の人しかチラシを見てくれないんじゃないの?」と思った人もいるかもしれません。その考えは正しく、そして「特定の人に確実に読んでもらえる」ことが大切なのです。
たとえば「20代から30代の男女」全員に向けてチラシを作ったとします。条件に合致するターゲットが100人いたとしましょう。この100人全員に刺さるチラシを作るのは不可能です。
なぜなら100人の1人1人が固有の価値観やライフスタイルを持っており、商品やサービスに対する受け取り方も様々だからです。
大勢を狙おうとした結果、訴求点があいまいな、誰にも読まれないチラシが出来上がってしまうというのは、ポスティングで陥りやすい失敗の1つでもあります。
ポスティングで思うような結果が出なかった場合は、チラシのペルソナを設定したうえで、再度チラシのデザインや文言を見直してみてください。
ターゲットが多く住んでいるエリアを決める
ターゲットが決まったら、ターゲット層が多く住んでいるエリアの選定が必要です。
エリア選定の考え方の1つに、「商圏から決める」方法があります。
商圏とは自社・自店舗が集客できる範囲のことです。商圏は店舗・事業所からの距離によって一次~三次商圏まで分けられます。
一次商圏 | 徒歩10~15分で通える範囲 |
---|---|
二次商圏 | 自転車で10~15分で通える範囲 |
三次商圏 | 車・電車で30~40分で通える範囲 |
商圏内でターゲット層が多いエリアはどこか、実際に自分で確かめることは難しいかもしれません。
その場合はポスティング業者に配布を依頼することで、過去の反響データをもとにエリアを割り出してもらうことができます。
関連コンテンツ:ポスティングのエリア選定の方法を解説
読み手に行動させるチラシを作成する
ポスティングで売り上げを出したいのなあ、「チラシを読んでもらうこと」を目標にしてはいけません。チラシを読んだうえで「商品を買いたい/お店に行ってみたい」という、顧客側の行動を喚起させる必要があります。
こうした行動促進に適したフレームワークが「PASONA(パソナ)の法則」です。

PASONAの法則とは、日本のマーケターである神田昌典氏が提唱しました。
「P→A→S→O→N→A」の順番に必要な情報を配置すると、顧客の行動意欲を高める効果があります。
項目 | 詳細 |
---|---|
Problem(問題) | 顧客の抱えている悩みにフォーカスする。言い当てられた顧客は、「このチラシは自分に向けられている」と感じる。 |
Affinity(親近感) | 顧客の抱えている悩みに共感する。顧客が商品・サービスに対して好感を持ちやすくなる。 |
Solution(解決策) | 悩み・問題に対する解決策を提示する。商品・サービスの強みをアピールする部分。 |
Offer(提案) | 割引・無料などのクーポンをつけると、より行動意欲を促す効果がある。 |
Narrowing Down(絞り込み) | 特典に有効期限を設けることで、より短期間での行動促進につながる。 |
Action(行動) | 具体的な行動を促す文言を入れる。「まずはチラシ裏面の電話番号へ!」「こちらのQRコードにアクセス」など。 |
フレームワークがあると、全体的なチラシのレイアウトもしやすくなるでしょう。
キャッチコピーで商品・サービスのメリットを伝える
効果を上げているチラシには、「商品・サービスを利用した際のメリット」が伝わるキャッチコピーが記載されています。
キャッチコピーは本文よりも目立ちますし、商品・サービスを少ない文字数で端的に伝えるため、人の目に触れやすい部分です。
ただし気を付けておきたいのは、「お客様にとってのメリット」を伝えることです。読み手に行動に移してほしい目的が先に出てしまい、売り手側の押し付けに感じられないか、よくチェックしておく必要があるでしょう。
関連コンテンツ:チラシのキャッチコピー作成のコツ|ポスティングで実践できるテクニックを伝授
チラシを配布する曜日・時間帯を工夫する
ポスティングの効果は、チラシを配布する曜日や時間帯によっても変動があります。
チラシは「土曜日」が最も閲覧率が高いとされています。平日は仕事に出ている社会人でも、土曜日は在宅している可能性が高いからです。
ただし、土曜日は他のチラシもポストにたくさん入りますので、複数のチラシの中に自社のチラシが埋もれてしまうおそれもあります。
競合の少なそうな曜日に配布をずらしたり、他社に見劣りしないインパクトのあるチラシデザインにするなどの工夫が求められます。
また、ターゲットによってチラシを配布する時間帯をずらしてみるのもよいでしょう。
たとえば平日であれば、社会人を狙うなら夕方以降に、主婦(夫)層・シニア層を狙うなら午前中~昼に配布するのがよいでしょう。
関連コンテンツ:1年の中で反響の高い時期ってあるの? 曜日ごとのポスティングの特性もご紹介!
複数回ポスティングし、認知度を高める
ポスティングを複数回実施することは、商品・サービスの認知度を高める効果があります。
よほどの強いインパクトがない限り、一度ポストに入っていただけのチラシを覚えている人はほとんどいません。
また、「ザイオンス効果(単純接触効果)」といって、人は何度か目にしたり、触れ合う機会のある人・モノに好感を抱く傾向があります。
これをポスティングに踏襲すると、はじめは特に興味を持っていなかった顧客に対しても、購買意欲につなげられる可能性があります。

関連コンテンツ:ポスティングの頻度はどれくらいがベスト?業種別に紹介
ポスティング後は効果測定を忘れない
ポスティングを行った後は、必ず効果測定をするようにしましょう。
効果測定とは、配ったチラシに対し具体的にどのくらいの反応が得られたかを検証することです。チラシの反響率は「反応数÷配布枚数×100」で求めることができます。
効果測定の結果をもとに、チラシや配布方法の見直しを行います。改善を加えたうえで再度ポスティングを行い、改善ポイントが正しかったか確かめるのがおすすめです。
効果測定→再度ポスティングによって、1回目より2回目の方が反響が高まるケースも少なくありません。
ポスティングの効果測定の方法
前章でもお伝えしましたが、チラシの反響率は「反応数÷配布枚数×100」で計算します。
「反応数」は、事前にカウント方法を決めておくことをおすすめします。
ここではポスティングの効果測定の方法を4つご紹介します。

チラシにクーポンをつける
チラシにクーポンをつけることで、「クーポンの使用率=チラシの反響数」としてカウントできます。
さらにクーポンには有効期限を設けておくと、顧客側の「今のうちに使っておこう」という気持ちを喚起させやすくなります。
配布エリアごとに異なるクーポン番号を振っておくと、エリアごとの反応数の違いもデータとして見えてきます。
関連コンテンツ:クーポンつきチラシで反響は上がる?クーポン作成の6つのポイント
チラシ専用のWebページを作成する
チラシ専用のWebサイト・ページを設けておくと、「サイトからのアクセス=チラシの反応数」とカウントできます。
チラシにサイトへのQRコードを載せるのを忘れないようにしましょう。
また、Googleアナリティクスなどと連携させておけば、日ごとのアクセス数の推移も見ることができます。
チラシ専用のフリーダイヤルを設置する
チラシ専用の電話番号を設けておくと、「電話からの問い合わせ数=チラシの反応数」になります。
ただし、専用ダイヤルの設置には別途コストがかかる他、受電するスタッフの確保も必要になります。
来店時にアンケートを実施する
アナログな方法にはなりますが、お店に来たお客様に「来店のきっかけ」をアンケートする方法もあります。「チラシを見てきました」と回答があれば、チラシの反応数としてカウントできます。
ただし、すでにお分かりの通りあまり確実性のある方法ではありません。すべてのお客様がアンケートに答えてくれるとは限りませんし、回答のために少なからずお客様の時間を奪ってしまうからです。
まとめ
最後に本記事の内容をまとめてみましょう。
【ポスティングで効果の出ない原因】
- チラシのターゲット・配布エリアが適切ではない
- ポスティングを1回きりでやめてしまっている
- チラシのデザインに読みたくなる工夫がない
- 品質の悪いポスティング業者に依頼してしまった
【ポスティングの反響を高める7つのポイント】
- チラシを受け取ってほしいターゲット像を決める
- ターゲットが多く住んでいるエリアを決める
- 読み手に行動させるチラシを作成する
- キャッチコピーで商品・サービスのメリットを伝える
- チラシを配布する曜日・時間帯を工夫する
- 複数回ポスティングし、認知度を高める
- ポスティング後は効果測定を忘れない
株式会社アドネットは、創業から30年、ポスティング事業に携わってきました。
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